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    | 2023/04/12 | - | | - | - |

    ルー大柴と外来語

  • 2008.06.06 Friday
  • 先日、ルー大柴氏がTVに出ていたのを笑いながら観ていたのです。「トゥゲザーしようぜ♪」というやつですね。まあよくもあそこまでアホな翻訳(翻訳と言っていいのか?)を次から次へと出せるなと感心していたのです。芸なんですな。キャラクターも凄いけど。
    真似してみようと思いましたが、素人にはあそこまでは無理なので、サイドにフィーチャーしているブログパーツのラングエイジのチェンジシステム(ルー大柴風?)に「ルー語」を加えてみましたが、これは語彙数の不足であまりうまくいかない。んで、あちこち探してみましたら、ルー語変換というサイトがありました。
    ここにこのブログを当てはめてみましたら、こんなふうになりました。→コウルド太郎亭日乗
    「凛」が「コウルド(coldか?)」とは。何でそうなるのかよく分かんない(汗)。ヘッダーに載せている都都逸も「ポピュラーを追ってリブしてくことはとうのフォーマーにギブアップした」ですからすさまじい(笑)。
    ※追記:辞書引きました。「凛」には元々寒さ厳しいという意味があり、そこから身がひきしまり、勇ましくキリリとした意味合いになっていくわけですな。ルー語変換偉いっ。勉強になりました。
    この「ルー語」の元祖は多分長嶋茂雄氏なのでしょうね。あの人はすごかった。「メークドラマ」なんて流行語も生み出しましたしね。

    こういうのは笑って観ていられるのですが、最近はそれでなくても横文字ばかりで。本当に困ります。カタカナだらけだ。僕も最初インターネットの世界に足を踏み入れたときは困りましたよ。「ネット」「ウェブ」という言葉からして馴染みがありませんでしたから。「サーバー」「リンク」「ログ」「レス」「テンプレ」「アカウント」「キャッシュ」「クッキー」etc. 今では慣れましたがね。慣れたばかりかつい使ってしまう。
    「僕はコーヒーはブラックがデフォルトですから…」
    言った後でしまったと思います。なんで「コーヒーにはいつもは何も入れません」と言えないのか。さっき「本当に困ります」と言ったばかりなのに舌の根も乾かぬうちにまったく。でもこれが何の違和感も無く通じてしまったりして。
    「default」とは「怠慢、不履行、欠席」の意味ですわな。これが「既定値」の意味に特化して使用される。「デフォ」と省略までする。新外来語と言えるのでしょうか。

    そもそも外来語って何だろうということをふと考えてしまうのですね。外来語の概念って何だろうかと。辞書的には日本語以外の言語から由来して日本語に取り入れられた言葉ってことなんでしょうけれども。
    ルー大柴氏がバンバン放つのは外来語じゃないですわな。普段使わない言葉ですから。エクセレントのフードをイートしたなんて普通は言いません。最高に美味いもん食べた、ですわな。だからルー語はギャップが生まれて面白いわけですし、エクセレントのフードなんて言葉が将来的に定着するとはとても思えない。この「定着」が鍵ですね。
    或いは「言い換えが利かない」ということもあるでしょうか。ウェブは「網」ですけどそう訳したって意味不明。そして「言い換えは利くけどかえって難しくなる」とかね。デフォルトは「既定値」なんですけどそう言い換えたって意味わかんない、とかの意見もあるでしょうから外来語になる可能性がある。

    そうなると、例えば政治家が使う横文字なんてのは愚の極みであるような気がします。「マニフェスト」なんて旧来よりの「政権公約(宣言)」という言葉とかを使ってくれたほうがずっと分かりやすい。アセスメントだのマジョリティーなどと面倒くさい。インフラ、なんて省略しちゃったりして。これは結局「ルー語」なんですね。いやそう言ってしまえばルー氏に失礼だな。ルー氏はせいぜい中学生英語までを使用して誰でも分かる(だから笑える)用語しか使われないですから。
    結局「煙に巻く」ために使用しているのでしょうかね。言語明瞭・意味不明瞭なんて言葉が昔ありましたがあれの延長線上かな。それとも本気で「カッコいい」と思って使用しているのかしらん。阿呆ですね。

    と、こうして政治家を馬鹿にして話が終わればブログらしいのですが、僕はどうも違う方向にアタマが向かってしまうのです。「政権公約」「言語明瞭」「延長線上」なんてのも本来は外来語じゃないの? という視点。しかしそれについてグダグダ言い出すと無限に延びそうなので次回に続く、ということにします(またかよ)。
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    | 2008/06/06 | 言葉 | 23:10 | comments(8) | trackbacks(1) |

    「キモい」とかいろいろ

  • 2008.03.03 Monday
  • 前回、「日和見をする」という言葉から全共闘時代に「ひよる」と省略され、それに伴って少し意味が付加されたのかもしれない、という話を書きました。まあこれは学者の話ではなく僕がぼんやりと思っただけであるので真偽はどうかは責任は持てないのですけど。

    こういう例が他にもあるのかってことですね。
    「ひよる」は「日和見をする」を縮めた言葉で、言ってみれば新しい動詞を作っちゃったわけだと思いますけど、こういう例は日本語には時々ありますね。
    例えば「ぎゅうじる」。「牛耳る」とちゃんと変換してくれますが、この言葉の元は「牛耳を執る」です。→語源由来辞典 これが「牛耳る」とつづまったかたちになっちゃったのです。(これを短く動詞化したのは、金田一春彦氏は夏目漱石だと言われています。「野次を飛ばす→野次る」も同様夏目漱石だとか)
    夏目漱石だとすればこの言葉の発祥は明治であり、短くすることによって意味が変化したということもない、とも言えます。
    ここからは僕の我田引水的広げ方ですが、「牛耳る」も「野次る」もどうも現代ではマイナスイメージがあるような。「あの会社は結局ヤツが牛耳ってるんだよ」「野次るのは止めろよ」などと例にすれば、あんまりいい意味じゃないような。
    これはちょっと書きすぎですね(汗)。そもそも野次はからかいや非難の意味が内包されていますから。

    ちょっと話はそれちゃうかもなのですが、日本人は言葉を次から次へと生み出しますね。外来語も咀嚼して取り入れちゃう。そもそも「漢字」だって外来ですからね。今ではすっかり日本語です。明治以降は欧米の言葉も取り入れて新語を作る。
    「トラブる」などは本当に傑作だと思います。これはそもそも「trouble」ですがな。それを日本語動詞化しちゃった。「トラブらない・トラブります・トラブるとき・トラブれば…」五段活用しますぜ。「パニクる」「サボる」「ハモる」なんかもそうですね。柔軟な言語だとつくづく。
    そして、形容詞化も行う。「エロい」なんてそうですね。「ナウい」なんてのはもう死語かと思いきや、今でも揶揄してりする場合には使うようで。「おーにいちゃんナウい格好やなぁ」と言えば、時代遅れのファッションであるという意味にも使うようです。「ナウい」という言葉が時代錯誤であるという意味から逆説的に使ったりしているようで。「モボ・モガ」だともっと古く、「ハイカラ」ってのも古いですね。「当時の新しさを示す言葉」って面白いなあ。
    あーどんどん話がそれる。それはさておき。

    動詞から形容詞に話が移っていますが、その「ナウい」。これは1970年代に広く膾炙した言葉だと言われますが、その対義語として「ダサい」というものがありました。この言葉は今でも死んでいない。命脈を保っています。語源はわかんないのですね。よく「田舎い→ダシャ(田舎)い→ダサい」だと説明がされますが俗説とも言われます。決め手はない。
    これは語源が特定できない以上「日和る」のような省略動詞とは言いがたいのですが、新語であるのは間違いない。
    「ヤバい」については書いたことがあるのですが(→普通にヤバい)、これも語源がわからない。でも、なんだか同種の臭いがします。あんまりいい言葉じゃないという意味で。

    さて、こうした中で、「日和る」が「日和見をする」から「弱気になる」と意味を少し変えてきたような例もいくつか見受けられるのです。
    例えば「コクる」。これは「告白する」という言葉がもちろんつづまったものですが、この「告白」とは、「心の中に秘めていたことを、ありのままに打ち明けること」です(→goo辞書)。三島由紀夫に「仮面の告白」って小説がありますね。別に愛を告げることだけを指す言葉じゃない。しかし、「コクる」になるともう「相手に好きだって言う」ということに限定されちゃうのですね。新語動詞と言ってもいいような気もします。

    ここまでは「面白い」と言っていられるのです。ですが、最近の形容詞をつづめた言葉にはどうも抵抗を感じるのですね。
    例えば「ケバい」。これは「けばけばしい」が短くなった新語形容詞だと思いますが、そもそもの意味はもちろん派手であるということ。どちらかと言えば品がない場合に使用します。「けばけばしい電飾」とかね。しかし「ケバい」になると、どうも対人だけで使われる言葉のように聞こえるのです。衣装や化粧が派手で品がないという場合ですね。「あのねーちゃんケバいなあ」とか。そしてこれはどうしても「揶揄」の意味を含みます。それがちょっと…。
    その代表が「キモい」「キショい」でしょう。この話は以前に「とまれ」のコメント欄でアラレさんと会話をしたことがありました。アラレさんはこれらの言葉は「侮蔑を含んでいる」とおっしゃる。その感覚は鋭い。確かにこれは主として対人で使用される新語形容詞だからです。
    以下書くことは「ふいんき」で書いたことの繰り返しになってしまうのですが、再び書きます。
    「キモい」はもちろん「気持ち悪い」からの言葉ですが、決して「呑みすぎてキモい」などとは言わない。「あいつキモい」と人に対して使用する。そこが侮蔑・揶揄専用の言葉だと感じる所以です。「キショい」もそう。
    また「ウザい(うざったいの略)」もそうですね。対人用。またこれは略語なのかどうかわからないのですが、「イタい」という言葉も最近頻繁に使用されますね。これも揶揄だ。うーむ。

    言葉は生き物である、といつも考えています。時代に合致して新語が出来たり意味が付加されたりすることはありうる事であり、それは考え方によっては「発展」ともとれる場合もあるわけで、やみくもに「日本語の乱れ」と切り捨てる権威主義者にはなりたくありません。僕は頑なな人間で、「ら抜き言葉」や「ヘンな敬語」には実に違和感を感じてしまうのですが、それらについても冷静に考察してきたつもりです。自分の頭で感情とは別個に考え、肯定すべきところは肯定する。
    しかし、これらの侮蔑的な新語にはどうしても抵抗があるのです。
    「言葉狩り」をしようとは思いませんよ。僕はとても使用する気にはなれませんが、そんな言葉つかうな、と言っても無駄。感情を排して言えば、言葉には罪はない、と言えるかもしれません。生み出した社会に問題がある。言葉は社会の鏡。こういう対人侮蔑語を生み出した社会とはなんだろうか、とまた鬱々と考えてしまうのです。

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    | 2008/03/03 | 言葉 | 23:49 | comments(13) | trackbacks(0) |

    ひよる

  • 2008.02.29 Friday
  • 今日の若い人との雑談の一部です。

    「なんやあんた今日えらい顔色悪いな」(僕)
    「いやすみません。実は昨日帰るときに宮本部長(仮名)につかまってしまいまして」
    「あらら、ほんなら呑まされたんやろ。あの人は酒豪やさかい」(僕)
    「そうなんです。ホンマにひよりました

    僕はこの意味が全く判らなかったのです。なんで二日酔いで日和るんだ? アタマが働かないのに重大な決断でも迫られて思わず日和見でもしてしまったのか。
    しかし、これはよく聞くと「ひよる=弱る・参る」の意味らしいのですね。今はそんな使い方をするのか若者は。
    それでも、僕はこの言葉が本当に若者の間で膾炙している言葉なのかどうか疑問で(なんせ初めて聞いたので)、あちこち検索したのです。そうするとやはり「ひよる=弱る・参る」という若者言葉があるそうです。うーむ。
    引用を省いて申し訳ないのですが、この言葉はどうも「ひよわ→ひよる」とか「ひるむ→ひよる」などから生じているようです。既存の「ひよる」という言葉を聞くなり読むなりした人たちが意味を類推し、弱そうな言葉だからそういう意味だろう、と解釈してそして広まったという経緯らしい。
    これをまた「日本語の乱れ」と短絡的に決めるのはさておいて、確かに語感は弱そうですからね。僕などは「ひよこ」も思わず連想したりして。でも「ひよわ」とか「ひるむ」とかからって本当かな。後付けじゃないのかな。

    「日和る」が「日和見をする」を省略して出来たことばであることは間違いないでしょう。「日和(ひより)」とはもちろん天候のことで、本来の意味は、船頭さんや漁師さんが天気の具合を見極めて船の運行を考えるときの言葉。転じて、事の成り行きを見て去就を決しないことを指します。筒井順慶の「洞ヶ峠」ってのがありますよね。秀吉か光秀かどっちに付くかを洞ヶ峠の上で迷った、という伝説。この伝説は史実ではないと言われますが、日和見の代表として言われています。
    この時点ではまだ「日和見」は迷った状態を指しているのです。

    ですが、つらつら考えるに、この「日和見をする」が「日和る」になった時点で、もう意味が少し変わってしまったのではないでしょうか。
    そもそもこの「ひよる」という言葉が広まったのは学生運動盛んなりし頃だとも言われます。当時、例えばデモに参加する際に、状況を見て(機動隊が出動していたりとか)参加を見合わせてしまう、これを「おまえ日和ったな」などと言っていたようです。当時の若者言葉ですね。またさらに学生運動に身を投じていた若者がそこから抜け出ることも「ひよる」と言ったようで。バンバンの「いちご白書をもう一度」で「就職が決まって〜髪を切ってきた時〜」はつまり「ひよった」のだそうです。
    デモに参加しなかったり集団を抜け出したりする行為は、確かに「事の成り行きを見て」いるわけで日和見をしているのには違いないのですが、その結果行動を決しているわけです。つまり「迷っている」傍観者的状態ではもうない。デモに不参加であったり組織を抜けたりという行動が伴っている。この時点でもう既に意味が転じているように思えるのですが。

    さらに、この「ひよった」という行動は、どうも弱気になった行動であるという意味が内包されているようにも思えます。機動隊が来ているからデモに参加しない。これをひよると言うときに「弱い」というニュアンスが付加されてしまったのではないでしょうか。
    それから幾年月。ついに「ひよる」は「弱る」という意味にまで単純化してしまった。そういう経緯もあるように思えるのです。
    まあね、これは僕がぼんやり考えただけの話ですから、信用はしないでいただきたいのですが。

    さて、僕はその「日和る」という、言ってみれば「略語」が出来て、もしかしたら意味まで本来と少しニュアンスが違ってくるという経緯にちょっと興味が沸くのです。次回に続く。


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    | 2008/02/29 | 言葉 | 23:23 | comments(0) | trackbacks(0) |

    フレンチキスとはなんだ?

  • 2008.01.17 Thursday
  • えーっと、エッチな話になるかもしれませんのでお子様方は読まないように(汗)。
    なんの話かと言って表題にあるKissの話です。
    先日、若い人と話していました。

    「最近の若いやつは、本当に人目を気にしないと言いますか、電車の中で平気でキスとかしてますからねー。ああいうのどうなんでしょ?」
    「おいおい、あんたかて若いやないか(汗)。しかしキスとはねぇ。見せびらかしやろか」
    「いやまあキスと言ってもそんな濃厚なやつではなくてフレンチキスですけどね」
    「おいおい、フレンチキスやとそらえらい濃厚やないか」
    「?」

    ここで話の食い違いが生じています。僕は「フレンチキス=ディープキス」ととらえています。舌を絡ませるいかにも濃厚なやつ。しかし彼は、「フレンチキス=軽いキス」として話しています。口唇が触れ合う程度のやつですね。

    「フレンチキスはディープキスと同義やろ。昔からそう言うで」
    「いやぁ、僕らはいわゆる"チュッ"っていうやつをフレンチキスと言いますよ。フランス人って挨拶代わりにすぐキスするじゃないですか。ああいうやつですよ」

    なるほど。それも一理ある。僕が勘違いをしていたのでしょうか。別に「フランス=濃厚」なんて図式は一般的でないような気がするし。しかし確かに昔からそう言っていたんだけどなぁ。
    帰り道いろいろ考えていたら、コーヒーのフレンチローストのことを思い出しました。あれは深煎りですから、濃厚、とも言えそうだ。アメリカンコーヒーが薄いのと対照的に。フレンチはやっぱり濃厚なのか? (しかしこのコーヒーの話は僕のような素人が語ってはいけない分野で、アメリカンコーヒーの定義ですら様々な説があるのでこれ以上深入りしません)
    こういうことは気になるので帰宅して早速検索。すると、この説は様々に論議があるようですね。無難にWikipediaですと、
    キスの一種であるディープキス(フレンチ・キス)は、唇を触れ合うだけでなく、互いに舌を相手の口腔内に挿入、舌を絡めあう、濃厚なもの(唇を触れ合うだけのものは、これと区別してソフトキスと呼ばれる)。「フレンチ・キス」とはイギリスから見て「フランス式のオープンな」と揶揄してつけられた。日本ではフレンチ・キスをライト・キスのことだとする誤解があるが、これは日本とその他の国との間の、フランスに対するイメージの相違に由来する
    とあり、この言葉がイギリス(英語圏と言ってもいいのか)のものであり、日本ではまたとらえ方が違う、と。
    こちらのサイトではもう少し詳しく、
    『フレンチキス』=『ディープキス』説だが、これは中世以降にフランスと対立していたイギリスが、「下品で卑しい」という意味を『フレンチ』という単語に付加したという説が有る。つまり『フレンチキス』とは「下品で卑しいキス」で、それがお互いに舌を絡ませ合う『ディープキス』を意味するようになったと考えられる。
    と興味深い話が載せられています。
    つまりフランスとイギリスの対立から成立した言葉、と言えるでしょうか。これはまた難しい問題ですね。僕はチャチャッと調べて「やっぱりフレンチキスはディープキスのことだったよ」と訳知り顔で言おう、くらいのつもりだったのですが、根が深い問題のようです。

    辞書検索してみましょう。「French kiss」はやはり「舌をからませる」です(goo辞書)。
    ちなみに「French」ですと、「vi. 〔話〕(f-)フレンチキスをする;〔俗〕(f-) オーラルセックスをする」ととんでもない言葉が出てきます。「Pardon [Excuse] my French.〔話〕汚い言葉を使って申し訳ない」とか。「French letter〔英話〕コンドーム」ええっ?!(goo辞書)

    相当ひどいことになっています。よっぽど当時のイギリスはフランス人が嫌いだったのでしょうか。「汚い=フレンチ」とは。
    フランス人はいい気がしないでしょうこれじゃ。じゃフランス語でディープキスのことを何と言うのでしょうか。当方フランス語は全く分からないのですが、まさかベーゼ・デ・フランスなどとは言うまい。あちこち調べてみましたら、どうも「ベーゼ・アングレーズ(イギリス式キス)」と言うのではないか、という話がありました。これは本当かどうか確認できていないので頭から信用はしないで欲しいのですが(詳しい人教えてください)、もしそうだとしたら対立は根が深い。

    我々は学校教育などの関係上英語と縁が深いので、つい英語圏の側に立って物事を見てしまう傾向があるのかもしれません。フレンチキスはディープキスのことやぞ、と言うのは簡単ですが、差別用語とまでは言わないものの(双方対立かもしれないので)あまりいい言葉ではないようです。
    例えば明らかに特定の国を揶揄した言葉ってありますね。「ダッチワイフ」がそうでしょう。オランダ人は不愉快に違いない。日本にも「トルコ風呂」なんてのがかつてありましたし、「バカチョンカメラ」も問題の多い言葉だと言えます。フレンチキスもその範疇なのかもしれません。日本では「フレンチキス=軽いキス」とする独自解釈もあることは分かりましたが、どうにもややこしい。

    結局、使用しないほうがいいのではないですかね。ディープキスはディープキスでいいじゃないですか。したり顔で「フレンチキスとはディープキスのことだよ」と言う気をもはや僕は無くしてしまったのでありました。


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    | 2008/01/17 | 言葉 | 00:35 | comments(6) | trackbacks(0) |

    一人称さまざま

  • 2007.11.13 Tuesday
  • 最近ネットであちこちに出入りして、人の意見をいろいろ読んだりする機会が多かったわけなんですけれども、その内容はともかく、様々だなぁと感心したのは一人称の種類の多さですね。
    「オレはこう思う」「いや俺は」「いや僕は」「いやボクは」「いやあたしは」等々。文章に書くと、読みは同じでも漢字やかな遣いでさらに差が出てくるのが面白い。「ボク」って書くとおこちゃま風に見えて、結構過激な意見を言ってるのに急に柔らかくなったりします。そんなところが結構興味深い。さらに知的程度もふと類推されたりして。←これは言っちゃいかんなぁ(汗)
    日本語って、とにかくやたら一人称の種類が豊富なんですね。二人称もそうなんですけれども。これって、やっぱり儒教の影響なのかなぁ。英語その他の横文字語族にはあんまり種類はありませんよね。知らないだけかもしれないんですけれども。でも英語では「I(We)」くらいしか思い浮かばない。性差もない。
    じゃ儒教だとすれば、中国や韓国じゃどうなのか。これを調べないと意見にならないのですが面倒くさい。漢文じゃたいてい「我」か、せいぜい「吾」ですよね。しかし、「朕」とか偉そうな一人称はやっぱり中国かな。
    「私」ってのは以前何かで読んだのですが、禾が稲であって、私有田的な意味からきていたと。「僕」はもうこりゃ「しもべ」であっていかにもへりくだっている。儒教かなぁやっぱり。しかし「俺」なんてどこから出てきたのでしょうかね。また調べよう。

    そんで、ネットの一人称なんですけど、ビックリするようなものも含めてさまざま。
    絶対に慣れないのは2ちゃんねるの「漏れ」でしょうけど、幸いにして掲示板文化圏から外では一般的にならなかったのは有難かったかと(笑)。男だと「僕(ボク)」「俺(オレ)」「私」が主体なのでしょうけどね。バリエーションとして「オレ様」「ボクちん」とおふざけ系もありましたが少数派ということで。
    んで見ていると、実に「おいら(オイラ)」が多いのですね。面白い現象だなぁと思って。
    確かブログの女王眞鍋かをり女史は自分を「おいら」と言うらしい。でも、彼女以前から結構ネットでは「おいら」が普及していたような。僕のネット上の知り合い友人でも、オイラと言う人がパッと4人思い浮かぶ。これって何故でしょうねぇ。「おいら」と自称する人は、果たして実生活でも自分のことをそう言っているのか。それともネット上だけのことなのか。興味深いなと思った次第です。ちなみに僕のまわりでは、小学校の頃からの記憶を辿っても「おいら」と自称していた人は皆無でした。けれども地方差もありますからね。関西では遣わないにせよ関東や東北ではよく遣われているのかもしれませんから。
    ただ、「おいら」って書くと少し柔らかい感じになる。「俺」と書くと尖がったような感じがするのと対象的かも。また眞鍋女史のように女性の使用者も増えているような。おちゃめな印象でしょうか。

    振り返りまして自分のことですと、「僕」という一人称をずっと遣っています。これはネットに入り込んだ当初からそうなんですけれども、最初はちょっと考えましたね。ネットはあくまで公的な場所であると考えますと「私」が相応しい。けれども僕がネットで最初に居た場所はチャットサイトでありますので、「私」だといかにも堅苦しい。「自分」と書くと軍隊調にも聞こえますし、関西では二人称を「自分」と言うこともあるのです(関西圏以外の方には理解不能だと思いますが)。「俺」でもいいのでしょうけれどもなんだか語感がちょっと強い感じがして、結局「僕」に落ち着いてブログでも継続しています。時々「あたしゃ」などと書く場合もありますがそれはTPOということで。
    しかし、なんだかヘンな気がすることもあるのですよ。僕はそもそも実生活において「僕」と自分のことを指すことはまれであるからです。
    自分のことは公的には「私」と言います。そりゃ社会人だとそうでしょう。それはともかく、私的なところでは、僕は僕のことを最も多く指す言葉は「ワシ」であるのですね(笑)。
    カミさんや両親その他家族、そして親しい友人間では「ワシはな…」或いは「ワシゃねぇ」とか言いますね。「俺」とは言わないな。漢字で書くと「儂」になっちゃうのでなんだかじいさんみたいな感じもしちゃうのですけど。でも小さな頃から「ワシ」は使用しています。関西だとそう言う人多いと思いますよ(若い人は言わないけど)。

    この、実生活とネットで一人称を使い分けるということ。これってなんとなく「別人格」を作り上げていることのような気がするのですよ。この現象は。
    ネット上で「僕」と書くことによって、実生活の自分がすっと「凛太郎」という存在になる。本音を語っていない、バリアを張っているというわけではなく、ちょっと素の自分と違う人格を作ることによって、すんなりと言葉が繋がっていきそうな。しがらみからの脱却、と言うと大げさなのですけれどもね。でもそんな効用があるような気がしてくる。
    HNの効果と同じような気がしますね。本名だとなかなか書けないことも、別の名前を名乗ることによって「無責任」というのではないのですが、背負っているものとかを降ろすことが出来る。さまざまな一人称もそれと同じではないのでしょうか。
    考えてみれば、普段の生活で「オレ様」「ぼくちゃん」などと言っているいい年した大人はあまりいないでしょう。しかしネット上では時々見かける。「小生」「拙者」あげくは「まろ」などと書いている人もいて実に面白いのですが、これなど絶対に日常生活では使用していないに違いない。これも別人格ですね。あるいはHNをそのまま名乗る(例に出して申し訳ありませんが「まるちゃんは〜」とか)。「おいら」というのも、実はそうなんじゃないかと類推したりするわけで。あんまり実生活で「オイラは〜」って言ってる人を聞かないんですもん。

    余談ですけど、一人称に何を採用するかによって文体がガラリと変わりますよね。「オレ」と書いている人と「私」と書いている人じゃ全然違う。「僕」だと中庸的な感じもしますが。そしてホントに「余」談ですけど、僕がこのブログを始める時に、一人称を「余」にしちゃおうかとホント考えたのですね(笑)。それは、タイトルの由来である「断腸亭日乗」で永井荷風が一人称を「余」としているので倣っちゃおうかと思ったのですが、前身のHPのログを引き継いだこともあり整合性がとれないのでやめちゃいました。しかし「余」にしなくてホントよかった。それに見合う文体で書き続けることなど出来ませんから(汗)。
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    | 2007/11/13 | 言葉 | 00:21 | comments(14) | trackbacks(0) |


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