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    音読み訓読み

  • 2011.01.23 Sunday
  • 書いたのはちょっと前なんですが前回記事。大阪難波相合橋の大衆居酒屋「正宗屋」に行ったという話をしたわけですけど。
    その正宗屋さん。昔TVに出てたんですってね。知り合いとの雑談の中で知りました。

    「へーあんな店やのに取材受けてたんかいな。ほんでも客はずっと競輪競馬オヤジやけどな」
    「いやそうじゃなくて、県民ショーに出てたんですわ」

    別に店の紹介番組ではなかったようです(笑)。県民ショーという番組を僕は観たことがないのでよく知らないのですが、話は、ビールの「大瓶」をどう読むのかって話で。東京では「おおビン」。大阪では「ダイビン」。んで、正宗屋で取材して「大瓶はダイビンに決まっとるやないかぁ〜」てな酔っ払い昼酒オヤジのコメントが多数VTRで流れた、とのこと。

    僕としてはおおビンであろうがダイビンであろうが伝わればどっちでもいいのですが(笑)、確かに僕もダイビンと注文しますね。関西はみんなそうかな。
    でも僕の場合は、大瓶は「ダイビン」なのですが、小瓶は「こビン」なのですよ。ここ、不統一ですね(笑)。でも子供の頃からの言い習わしだもんしょうがないじゃないですか。ちなみに前記番組では、大阪では「ショウビン」と呼ぶと結論付けていたようです。京都はどうなんだろ? まあしかしこういうのは明確になるものでもありませんからね。パーセンテージの問題でしょう。で、どっちが正しいというものでもない。言い習わし。
    こういう話はネタとしては面白いので、先日もちょっと話題になってたのです。関東の人も何人かいるので、おおビンと子供の頃から言ってましたよ、いやワシは幼稚園の頃から居酒屋でダイビンと注文して呑んでたで、だのと言い争い(笑)。
    こういうのは酒場の話題としてはいいのですが、ひとりムキになっちゃった人がいましてね(汗)。遊びを逸脱しちゃいけません。が、ダイビンなんて絶対おかしいと言い張るのです。普通はおおビンに決まってるだろう、と。まわりが関西人ばっかりなのによく「普通は」なんて言えるなとその勇気に僕は結構感心したりしたのですが(笑)。
    酔っ払っていたのでしょう。しまいには、ダイビンなんて重箱読みだと言い出す始末。そこに居る全員が目がテンになりましたよ。
    もうしょうがないので…

    「ほんならあんた、おおビンとこビンの間の瓶は何て言うねんな?なかビンかいな?」
    「う…チュウビン…。あれは特殊なんだ!」

    何が特殊なのかは不明ですが、ようやく刀を鞘にしまってくれたようで。

    この話は以上なのですが、僕は「ダイビンなんて重箱読み」という言葉が妙に印象に残りましてね。「ビン」を訓読みだと思っている人がいるということです。この人実は結構学がある人なのですよ。でも勘違いするんだな。
    瓶の訓読みはもちろん「かめ」です。ちょっと考えればすぐわかることなんですけど、なまじ「瓶」を「ヘイ」とか「ビョウ」とか読むと知っていると、それが音読みだからビンは訓読み、と勘違いしちゃう。そして、おおビンが正しいと信じているから、まさかダイビンが規範的な読みでおおビンが湯桶読みであるなんて思いもよらなかったのでしょう。
    家でカミさんとも話をしたんですけど、カミさんは「ビン」だとガラス製品で細長い形状、「かめ」だと陶器でずんぐりした形状のイメージがある、と言ってました。それ、なんだかわかるな。

    要するに、音訓って難しいって話です。
    書くほどのことではありませんが整理のために一応。音読みというのは、漢字ってのはもともと中国のものですから、読むときにそのもともとの音で読む、というものです。といって、現在の中国では瓶を「ビン」と読んでいるかどうかは知りません。これは、遥か昔にその漢字が日本に伝来したときの読み方がガラパゴス的に残っているものです。最も古くに入った発音を呉音、後に漢音、また唐音などとさまざまあります。
    瓶は、呉音だとビョウ、漢音だとヘイ、唐音だとビンとなります。ビョウなんて読みはもうほとんど遣ってませんね。密教で儀式のときに使用する瓶を宝瓶(ホウビョウ)と言ったりしますが。ヘイも無いかな。昔、後白河法皇の宴席で徳利が倒れたときに瓶子(ヘイシ)が倒れたと言って、平氏と掛けていいぞいいぞと言ったなんて逸話がありますが。また釣瓶や鶴瓶師匠の「ベ・ベイ」なんてのはその音便化ですね。ビンは唐音で、最も新しく伝来した読みなんですな。
    訓読みとは、その漢字に日本古来の和語を当てはめちゃった「当て字読み」です。瓶ってのは水とかを入れる器のことだろ?なら「かめ」と読めばいいか、みたいな。甕もかめでいいか、なんてね。「大」ってのは「おおきい」って意味だろ?ならこれからは「大きい」と書くか、なんて送り仮名なんてものも発明したりして。
    ちなみに「重箱読み」というのは、日本で生まれた変則的な読み方のこと。「重」が音読みで「箱」が訓読み。ひとつの熟語の中に混在しちゃってます。「台所」「番組」「残高」など「音訓」で読む熟語はいっぱいありますな。逆に「訓音」で読むのが「湯桶読み」。「手帳」「雨具」「野宿」などこれもたくさん。

    で、どの読み方が音でどれが訓だって、長く日本語で暮らしてますからだいたいわかってると思うじゃないですか。でも、間違えて覚えている、また勘違いをしていることって多々あると思うんです。僕だけかもしれませんけどねぇ。
    昔の話ですが、「肉(ニク)」ってずっと訓読みだと思ってましたよ。こんなの日本古来の和語だと思ってましたら、これ音読みだったんです。呉音。知ったときにはホンマかいなと思いました。で、訓読みが一応あるのです。辞書を見ますと「しし」。なるほど、池波正太郎先生はよく豊満な女性のことを「肉置き(ししおき)がよくむっちりとした…」なんて書かれてます。でも、これを知ったときには恥ずかしながら驚いちゃったもんです。
    他にも「駅(エキ)」。これも訓だと思ってました。音読みだったのですね。訓は「うまや」。これを知ったのは実は最近なんです。古代駅令制度のことをちょっと調べてましてね。駅長とか湯桶読みだと思ってました。恥ずかしい。
    もっと驚いたのは「絵」です(汗)。これ、音読みでカイ、訓読みで"え"だとずっと思ってきました。ですが、両方音読みだったのです。そんときは思わず「え〜!」と(オヤヂギャグ)。
    で、「絵」の訓読みって無いのです!そんな。
    日本には古代、絵を表現する言葉がなかったわけですね。で、外来語をそのまま使用せざるを得なかった、ということでしょう。うーむ。なんだか文化がなかった国みたいじゃないですか。想像するに、もしかしたらあったのかもしれないのですが、呉音「エ」が伝来して、そのあまりの簡単な表現に駆逐されちゃったのかも、なんて我田引水的な解釈もしたくなります。いまや「絵(エ)」は完全に和語っていう感じなんだけどなぁ。「描」なんて漢字は「えがく」と訓するじゃないですか。絵書く。ここまで浸透すればもう「訓読み」と言ってもいい気が…(そんな感覚で学問をしてはいかん)。

    まあこういうのは、特殊かもしれないとは思うんです。浸透しすぎちゃったと申しますか。
    ですけどね、勘違いもあるわけです。前述の人が「ビン」を訓だと思っちゃったように。
    勘違いしやすい並べ方。金属をずらっと列記します。金・銀・銅・鉛・錫・鉄…。こう並べると、キン・ギン・ドウ・なまり・すず・テツと普通読みます。読みが音訓混ざっててうっかりしそうですね(汗)。エンとかシャクとか読みませんから。テツをつい訓読みだと勘違いしたり。鉄の訓は「くろがね」です。そらに〜聳える〜くろがねの城〜(知っている人だけしかわからんか)。ちなみに銀は「しろがね」、銅は「あかがね」。
    花の名前だってそう。桜・梅・桃・菊・萩・橘。古くから日本にあり、和歌にもよく詠まれる花を挙げてみました。
    この中に、ひとつだけ音読みしかできないのが存在します。それは「菊」です。キクって音読みだったのですよ。これは、知ったときにはビックリしましたね。キクなんて、日本の代表的な花じゃないですか。皇室の象徴であり、パスポートだって菊ですよ。国花と思っている人もいるくらいで。これ、外来音しかないんですなぁ。蘭とかが音読みしかないのなら話はわかりますよ。しかし菊が外来音とはねぇ。天皇家渡来人説の根拠にしたい

    以下は音訓の話とはちょっと外れますが、菊以外にもちょっとファジーなものもあるんです。それは「梅」。
    梅は訓でうめ、音でマイ(呉音)・バイ(漢音)です。しかし、この「うめ」という読みも外来音由来だという説もあるんですね。この話は司馬遼太郎さんが書かれていたことの受け売りですが。
    呉音「マイ」がヒントにもなりますが、現在でも中国語ではmeiと発音するようです。で、最初日本には「メ」という音で入ってきた可能性もあると。で、「う」がアタマについちゃって「うめ」。ならば、「うめ」は音読みだったかもしれないのです。
    これは「説」です。はっきりしたことはわからない。しかし、同様のものはあるんです。例えば「馬」。
    馬は「マ・バ」ですね。マが古い。それに「う」がついちゃって「うま」。或いは、maのmを強く発音するので「むま」。古代は馬のことを「むま」と読んでいた形跡もあるようなので。でm発音が落ちて「うま」となったとの説も。「うめ」もそうだったかもしれません。
    日本人は50音で生きていますから、子音だけを発音するのが苦手。で、語尾の子音に母音がついちゃった場合も。「銭」は呉音でゼン、漢音でセンですが、この呉音zenに語尾母音がついちゃって「ぜに」。紙は簡(カン)が「かみ」。蝉や文や絹など、この法則で日本語になった言葉は数あるという説もあります。

    訓読みは、日本古来の和語と限ったわけじゃない、という説です。でも「うま」も「うめ」も「ぜに」も辞書的には今は訓読みとなっています。
    線引きはどこなのか。
    僕は「汁」も怪しいのでは、と思ってます。これ、音読みでシュウ(呉音)。よく肉汁を「にくじゅう」と読むか「にくじる」と読むか、てな話があります。肉(ニク)が音読みである以上、「ニクじる」と読むのは間違い、或いは重箱読みだという話があります。無論辞書的には「ニクジュウ」です。しかし、こんなのもうどっちでもいいような気がしてしまうのですね。それほどジルもジュウも音が近い。でも、「しる」は訓。うーむ。
    怪しいなってのは、他にもいくつか思い当たるのです。氷はこおり・ヒョウですが、氷室という言葉だと「ひ」ですね。これ訓読みらしいのですが、ヒョウ由来だと思うんですよやっぱり。「奥」が「オウ・おく」なんて語源一緒じゃないかと思ったり。
    氷雨の「ひ」が訓で、しるが訓でうまが訓でぜにが訓なら、「エ」や「キク」ももう訓でいいじゃん、他に訓読みないんだから、と思うんですけど、学問というのはそうじゃないのですねぇ。

    「ダイビン」「おおビン」からちょっととっちらかった話になっちゃいましたが(汗)。
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    | 2011/01/23 | 言葉 | 18:27 | comments(6) | trackbacks(0) |

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  • 2016.12.30 Friday
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    | 2016/12/30 | - | 18:27 | - | - |

    コメント
    そう言われれば駅は「うまや」ですね。
    なるほどね〜^^

    昔「くろがねの城」って何??って思ったもんですね。

    しかし「ダイビン」「おおビン」からこんなに書ける凛太郎さんってスゴイ!
    音訓の話より凛太郎さんの発想力と文章力におったまげーションです。
    • jasmintea
    • 2011/01/24 12:52 PM
    >jasminteaさん
    「うまや」なんて知ってる人はあまりいないでしょうね。クイズになりそうです。現在「駅」という字は主として鉄道でつかいますのでね。東京駅に馬なんておらへんがな(笑)。
    くろがね=鉄、なんて子供の頃は知るよしもなし。
    あいかわらずつまんないことで話膨らませてすみません。芋づる式に書いちゃうのは習性です。おったまげーションでしょうね(汗)。
    お久しぶりです♪

    女子会仲間で瓶ビール手酌大好きな人がいます♪

    最近、居酒屋でも瓶ビールとしか注文しません。
    大瓶なのか中瓶なのか…選べない(笑)


    瓶の読み方で…ちょっとうれしくなったんですが、私の旧姓は瓶が付くんです。漢音読みです。

    思わず…ふぅんと頷いちゃいました。

    旧姓と今の姓がちょうど同じ時間になりました。
    次の結婚記念日からは…今の姓の方が長くなるんだなぁ。

    私もかなり脱線したコメントになりました♪

    許してね。
    またひとつ、勉強になりました☆
    >アラレさん
    値段にもよりますけど、「生ですか瓶ですか?」と訊ねられて、瓶と答えて中瓶持ってこられるとちょっとがっかりしますね。大だと嬉しかったりして。僕の経験ですと、ちょっと洒落たところは中、大衆居酒屋丸出しのとこですと大が来るような(笑)。

    なるほど。お名前で「○瓶」さんて時々いらっしゃいますね。地名でもあるようです。
    人生の半分はもう結婚して以降ですか。長いような、短かったような…でしょうか。いいですね、こういう話。(^^)
    >にがさん
    いやいやそんな勉強なんてもんじゃないです。覚え書きみたいなもんでして(汗)。
    コメントする
    通りすがり・暇人・名無しなどの呼びかけにくいHNはご遠慮下さい








       
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