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    | 2016/12/30 | - | | - | - |

    トウガンの話

  • 2009.04.01 Wednesday
  • 食べ物の話なんですけれども。
    まあ食べ物に限りませんが、その名称というものが誤って伝えられて定着してしまった例というのは実に多いのですね。本当はそういう名前じゃなかったのに、どこかで取り違えられてしまったもの。
    竹輪と現在呼ばれているものは、実は蒲鉾であったことはよく知られていることでしょう。蒲鉾は本来、魚身を擂り潰して練り、串にちょうど蒲の穂のように巻いて、焼いたものです。つまり現在竹輪と呼ばれているものと相似形ですね。鉾というのは矛のことで、槍に近いもの。蒲も鉾も形状からのネーミングです。これが、いつの間にか板に乗せて蒸す料理となり、本来蒲鉾であったものは「竹輪」と呼ばれ区別されるようになったという話。
    こういうものはいくつもあるのです。
    例えば、豆腐というのは本当は納豆のことだったというのをどれくらいの人が知っているでしょうか。
    字面を見ればすぐに理解していただけることなんですけれども、豆を納豆菌によって醗酵させて生成するのが、現在納豆と呼ばれている食べ物です。醗酵と腐敗は紙一重なんですが、古代中国ではその部分を科学的に分別していませんでした。なので、発酵食品に「腐」という字を当てることが多かった(例えば現在でも「腐乳」とかありますね)。豆腐は、豆を醗酵させたもので現在で言う納豆に該当します。
    逆に、豆腐のことは「納豆」と言いました。豆腐の製法は、豆を擂り潰して漉し、にがりを入れて固めたもの。この固める際に、木型を使います。つまり「豆乳を箱に納めて固めたもの」であり、これを納豆と呼んだのです。
    これがどこで取り違えられたのかは、明確な答えは出ていませんが、中国から伝来時に既に間違って伝えられたという説が有力です。

    こういう話は枚挙に暇がありませんが、今回の発見は驚きでした。
    世界遺産でもある法隆寺は世界最古の木造建築として高名であり、現在平成の大修理が行われていますが、その宝蔵から「本物のトウガンの種子」が見つかったという話です。京都大学生物学研究室の鑑定で、これは間違いなく、既に絶滅したと言われているトウガンの種子であることが分かったと発表されたからです。
    トウガン。現在日本でも食べられている「冬瓜」は、実は古来日本で食されていたトウガンとは別種のものです。あれはもともと「賀茂瓜」と呼ばれていた種類であり、古代日本で栽培されていた元祖「トウガン」と形状がそっくりで、そのトウガンが滅びた後に間違えられて呼ばれたものが定着してしまったに過ぎません。「夏に収穫したものが冬まで保存できるから冬瓜だ」というこじつけのような説が横行していますが、冬瓜とは無論当て字であり、本来は「東瓜」と書きました。
    このことは「続日本紀」にも明記されていることであり、法隆寺の玉虫厨子にもその東瓜の姿が描かれています。そのずんぐりとした形状は、確かに現在の冬瓜に瓜二つ(駄洒落のようだな)です。
    しかし、味は全く違うとの伝承があります。現在の冬瓜は煮物などに料理されますが、東瓜は果物でした。「甘露の如き」と続日本紀には書かれています。砂糖がまだ無かった古代日本において、甘味というものの表現は多少割り引いて考えなければならないのかもしれませんが、相当に甘味を含んだ果物であったと言われています。
    栽培されていたのは現在の奈良県桜井市周辺。飛鳥に都があった時期であり、その東方にあたることから「東瓜」と呼ばれたとする説が一般的です。対して、飛鳥の西方、現在の葛城市周辺、当麻寺がある辺りで栽培されていたのが「西瓜」です。これは現在でも伝わっています。スイカですね。
    続日本紀には、「東瓜」は「西瓜」の何倍も甘かった、という記述があるのです。西瓜とは比べ物にならない糖度であったと推測されています。蜜滴る甘き果実。なので人々は東瓜と比べて甘味の足りない西瓜のことを「酸い果」と呼ぶようになったとされます。本来「サイガン」と呼ばれていた西瓜を「スイカ」と読む語源です。
    ここが学者間で論議のあるところで、現在の西瓜は品種改良を重ねていて甘いのであり、昔の西瓜はもっと酸っぱかったのだ、だからその西瓜と比べて甘い東瓜も、驚くほどの糖度だったというのは幻想だとの説。また、原産の西瓜は糖度は低くても酸味はほぼ無かったはずで、その西瓜に酸味を感じるほどやはり東瓜は甘かったのであり、そこから「東瓜=メロン説」が生まれ、当時から日本にはメロンが渡来していたのだ、という説を唱える方も多い由。
    こういうのは古代史のロマンで結論の出ない話であったはずですが、今回、その種子が発見され、しかもその種子は現在のクローン技術の発達により、もしかしたら果実を再現できるかもしれない、との報道には興奮を覚えます。醍醐味の「醍醐」と並んで、伝説の失われた味覚の最大のものであった「トウガン」。それが果たして西瓜を「酸い果」と呼ばせたほどの強烈な甘味を持った果実であったのかどうか、それが分かる日がいずれ来るのかもしれません。続報に注目したいと思います。


    これは4月1日の記事です。もちろんご承知だとは思いますが念のため(汗)。
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    | 2009/04/01 | 企画 | 00:11 | comments(4) | trackbacks(1) |

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  • 2016.12.30 Friday
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    | 2016/12/30 | - | 00:11 | - | - |

    コメント
    そっかぁ
    4月1日の記事なんですねぇ(笑)

    凛太郎ワールド全開の記事に引き込まれちゃいました。

    あはっ
    やっぱり私って…(笑)
    凛太郎さん
    またも、やってくれましたね。悪い人です。
    しかし、ただエイプリル・フールということから、
    ここまでしっかりした(ように見える)記事が書けるとは、素晴らしい。
    その妄想力は小説さえ書ける勢い。
    うちの理事長が楼蘭やその周辺を旅した時に、砂漠の中での水分補給に、日本にはない、メロンのような果物をたくさん積んで、途中で食べていました。
    そのことも思い出して、東瓜=メロンの一種、まことしやかに考えてしまいましたよ。
    >アラレさん
    どうもすみません。悪い癖でして。m(_ _;)m
    ちなみに、蒲鉾と竹輪の話はほぼ本当です。そっから後、納豆と豆腐の話からは創作です。中国で豆腐が納豆なら、麻婆豆腐は納豆の辛味噌炒めですねぇ(汗)。トウガンの話にも本当の部分は全くありません。
    確かに、ある意味凛太郎らしい記事ですね(笑)。
    >よぴちさん
    どうもすみません。悪人です。m(_ _;)m
    この記事は大嘘なんですけど、素晴らしいと言って下さってありがとう。こういう話なんて、4月1日にしか書けませんからねぇ。デマカセなんですけれども結構凝ったつもりです。書いていて実に楽しく筆に停滞が無い(笑)。一年に一度のことなので、どうかお許し下さい。
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    通りすがり・暇人・名無しなどの呼びかけにくいHNはご遠慮下さい








       
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