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    大社本殿内部のこと

  • 2008.08.14 Thursday
  • 先日出雲大社に参詣致しまして本殿内部を拝観してまいりました。その顛末は前回書いた通りなのですが、その本殿のことについてもう少し書いてみたいと思います。内容は鬱陶しい記述が続くと思いますのでごめんなさい。

    さて、まず僕が本殿内部にて観たいと思っていたことのひとつは、天井に描かれていると言われる「八雲の絵」です。この天井絵は写しが流布しています。→出雲大社HPより
    これは江戸時代初期に描かれた写しであり、本殿を写真に収めたものなどありません。これを是非とも観てみたかったのです。この絵こそが、「八雲立つ出雲」と言われるところの根本であるわけですから。
    本殿前まで足をすすめた僕は、最前列に陣取って天井を覗き込みました。するとそこには古来よりずっとそこに存在している雲の絵が確かにありました。
    想像していたものよりずっと大きいのに驚きます。考えてみれば本殿天井は約11m四方、その大きなカンバスに描かれているわけですから大きくて当然なのですが。大きいもので約6m。しかも、色鮮やかです。写しの図よりずっと綺麗です。現在の雲は、約260年ほど前に描かれたものらしいのですが、普段閉じられている場所なので色落ちなど全くしていないように思えます。
    この雲がいつから天井に描かれていたものかは分かってはいないとされます。もしかしたら創建当初からかもしれません。この雲には謎もいくつかあるとされています。観れば分かりますが、八雲立つ出雲のはずなのに実際は七つしか描かれていません。また、ひとつの雲だけ逆行しています。さまざまな解釈が可能である世界のようです。僕も一席ぶちたいところですが、今回は控えます(汗)。

    さて、もうひとつ本殿公開で興味深いものは、本殿の造りに関することです。
    図解が手っ取り早いので、また出雲大社のHPにお世話になります。→御本殿見どころ
    リンク先をご覧になれば分かりますが、この本殿は田の字型です。真ん中に「心御柱」があり(これがつまりダイコク柱ですね)、手前が下段、奥が上段ということになっています(実際拝見しますと、奥が一段高くなっていました。やっぱり上段ですね)。そして、正面の扉は向かって右側です。柱がありますので真ん中に扉を造ることは出来ません。
    そして、扉を入ると、そこには板仕切があって、御神座を拝するにはぐるりと回りこまねばならない造りになっています。
    扉から入り下段を通り上段に行くと、正面に御客座五神が鎮座しておられます。この五神とは、右から列挙すれば天之常立神、宇麻志阿斯訶備比古遅神、神産巣立日神、高御産巣立日神、天之御中主神となります。これらの神々は、高天原の最高神ですね。古事記によれば、天と地がはじめて分かれたときに最初に生まれた五柱の神です。
    この神々を目前にして右方向を向けば、大國主大神がいらっしゃる訳です。図解の通り。

    さて、もちろん参拝者は本殿内部に足を踏み入れることが許されませんが、拝観にあたっては正面右手の扉だけでなく、左側の蔀の部分も開けていただいており、つまり南側が全て開放された形でありましたので、その全貌を拝することが出来ました。つまり、扉からでは板仕切があって拝することが出来ない御神座も見させていただいたわけです。
    その御神座なのですが、何とお社でありました。おやしろ。
    平面図からは読み取りにくいのですが、御神座が鎮座する部分は本殿の1/4を占めています。畳にすると十五畳ぶんとかなり広い。その部分に、もうひとつ建物があるのです。それが御神座だったのです。
    僕は、漠然と祠のようなものを想像していました。正面の御客座五神は、五柱もいらっしゃいますので縦長の祠が並ぶ格好です。しかし大國主の鎮座するのは、どっしりとした堂々たる建物です。言わば、建物の中にもうひとつ建物がある格好です。これには、虚を突かれた感じとなり唸ってしまいました。

    見方によればこのお社は、御輿の大きなものであるとも思ってしまいそうです。さすれば、御輿というのは棺桶である、との梅原猛氏などの説もあり、やはり怨霊封じなのか、との想像まで行ってしまいます。しかしながら、見た感じは非常に重厚であり、全く棺桶など想像出来るようなものではありません。
    神職の方に訊ねてみました。「あの内部のお社はどのように呼ばれているのでしょうか?」と。
    お答えは、「御神座ですね。または御内殿。御内陣とも申します」とのこと。
    歴史博物館にある「金輪御造営差図」には御内殿と記されています。内殿、内陣などと聞いて思い出すのは、全然方向性が違いますが比叡山延暦寺の根本中堂でしょうか。あそこも、建物の中に建物があります。もっと想像を膨らませますと、あの御神座の社そのものが本殿なのではないのか、ということです。そして、今見ている本殿は一種の覆い堂なのではないか、という想像です。

    下段、扉に近い部分に、半畳ほどの大きさの台のようなものがしつらえてありました。これは何ですか、と訊ねたところ、普段は牛飼神(和加布都努志命・わかふつぬしのみこと)が鎮座されている場所であるということでした。本殿には大國主大神と御客座五神以外にも神様がいらっしゃるのです。知りませんでした。台の上には普段は牛飼神様がおられるわけですが(これは神像の形をされて具象化神であるそうです)、この神も今は遷座されて台だけが残っているということです。牛飼いの神とは、農耕の神としてのダイコク様らしいところですが、何故台があるのかということについて、
    「供物を捧げますと小さな牛飼神よりも高くなってしまう場合があり不敬なので台が設けられている」とのお話でした。なるほど。台については納得いきますが、つまり供物が本殿内部に入るのか、ということについてはちょっと驚きでした。扉の中で供物を捧げる儀式が行われているということにこれは他ならないわけですから。

    調べますと、現在では、聞くところによりますと神職のトップである出雲国造の当主だけが年間に僅か13日ほどしか中に入ることを許されていない、とされる本殿ですが、かつては本殿内部に数多くの神職が入り祭祀が行われていたようです。「古代出雲歴史博物館」にはその様子を図示したものもありました。
    それによりますと、大社における祭祀儀礼の特色として、本殿内部において祭祀行為が行われることがあり、それが他の多くの神社とは異なる点であるそうです。図絵によりますと、本殿内のおまつりの様子として、国造が上段(御客座五神の前)に南面して座り、下段に神職が席をとり国造と向かい合って祭祀を行う様子が描かれています。普通は祭祀行為は拝殿で行われるものですが、ここでは本殿内でこのようにおまつりが為されており、普通の本殿以上の役割を果たしているようです。やはり真の本殿は御内殿である、と言えるのではないかとも思えます。

    図絵を見ていますと、宮司であるはずの出雲国造が御客座五神の前に座っているのは不自然にも見えますが、そも、出雲国造は天穂日命を始祖としていまして、天穂日命はアマテラスの第二子であり神武天皇の祖であるニニギからすれば叔父さんにあたるわけですから、上段に居ても不思議ではありません。連綿と続く国造家は、天皇家の次に由緒正しい家系で、ある意味「現人神」に順ずる程の存在です。
    そしてその奥に大國主大神が鎮座しています。板仕切がありますから、大國主大神に対面出来るのは国造だけ、ということになります。この本殿は前述しましたように田の字の造りですが、この板仕切によって、言わば逆コの字型に配列がはっきりしていて、最も奥の上座に大國主大神のお社が存する、という格好になります。
    これは、古代の住宅の造りを模してあるとの意見があります。細長い住宅ですと当然最も奥が上座であるわけですが、このような造りですと、内部で逆コの字型の順列を作りだすことによって、上座を設定する訳です。
    となると、本殿内の特徴のひとつである「御神座が横を向いている」ということも理解できるように思えます。内部の順列が出来上がっているので、御神座は国造の座る位置から正対しているのです。

    以上、主として「見てきたこと」を中心にした本殿内部拝観の感想でした。
    ところで、最近の流行の説に「出雲大社は怨霊を封じ込めた場所である」という意見があります。これを言う人たちは主として井沢元彦氏の「逆説の日本史」を読まれている方が殆どです。かの人たちは、出雲大社本殿を「牢獄」であるとまで言います。
    僕は前回、本殿内部を「澄んだ清らかな空間であった」と書きました。大國主大神は国譲りを強要された神であり、その鎮魂の意味合いは確かにこの出雲大社にはあるかもしれませんが、怒りを封じ込めたという意識は感じることが出来ませんでした。
    こういうことはやるべきではないのかもしれませんが、この怨霊封じ込め説に対して、次回少し反証を行ってみたいと思います。井沢信者は実に多いので危険なのですが、書かずにいられない。以下、次回に続きます。
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    | 2008/08/14 | 雑感 | 23:51 | comments(0) | trackbacks(0) |

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