スポンサーサイト

  • 2016.12.30 Friday
  • 一定期間更新がないため広告を表示しています



    | 2016/12/30 | - | | - | - |

    桜桃忌

  • 2007.06.19 Tuesday
  • 「今日は太宰治の日なんだって?」

    家に帰ったら妻がそう言っていました。なんでもTVで「今日は何の日」的なテロップがヅラヅラと出て、その中に「太宰治の日」というのがあったそうなのです。なんだよ太宰治の日ってのは? そういった後、今日が桜桃忌であることに気がつきました。桜桃忌なら桜桃忌と言ってくれ。でも最近は桜桃忌などという言い方はもう流行らないのかもしれないなぁ。
    桜桃忌って知らないよ、と妻は言います。この人は津軽生まれなのに知らないのか。6月19日は太宰治の誕生日でもあり、死亡が確認された日。太宰治が玉川上水で心中したのが昭和23年の6月13日だったのですが、発見されたのが19日であり、正確な命日とは言えないにせよ、この日が偲ぶ日となっています。
    ちょっとこれを書く前に調べましたら、6月19日は誕生日であることは間違いないのですが、死亡した日でもなく桜桃"忌"などと言うのはおかしい、という意見もあって、最近津軽では「生誕祭」として行事を行っている由。なるほどね。それで総称して「太宰治の日」と言っているのか。

    僕は、太宰治が眠る三鷹の禅林寺には詣でたことはありませんが、今日はおそらく多くのファン達が墓参に訪れていることでしょう。
    太宰治の作品というものはよく「誰もが一度は通るハシカのようなもの」と言われます。確かにそうかもしれません。僕も多感な頃はありていに言ってやられました。この人のことを理解できるのは私だけ、と誰もに思わせるところはさすがで、僕も中学の頃、大学ノートにびっしりと太宰治の「人間失格」を筆写しました。そのおかげで今でも一部であれば諳んじることが出来ます。そうして何かに憑かれたように小説を筆写するという写経のような行為は、それからの僕に何かを残してくれたような気がしています。
    しかし、多くの人はその熱狂からやがて醒めます。そして「かつて太宰ファンだった」ということが妙に恥ずかしくなり、その読書歴をどこか片隅に仕舞い込んでしまいます。これもまた不思議な現象。僕もそういった道をやはり辿りました。まだ大学の頃は太宰に引っ張られて竜飛岬や金木の斜陽館にも訪れたものの、それ以降はぷっつりと途絶えていました。

    それから20年近い時が経ち、僕はまた太宰治を読み返していました。病気をして酒も呑まなかった時期、読書量が異常に増えたことが一因ですが、再びその世界に入るとやはり太宰治はいい。行間から何ものかが立ち上がってくるようなさすがの文章力です。平易なのに深い。あらためてそんなふうに思っていました。もはやその小説の中の主人公と同化するような読み方は出来ませんが、この歳になってわかってくることもあります。そう言えば太宰が遺体となって発見された6月19日は、太宰治の39歳の誕生日だったのです。そうか、いつの間にか僕は太宰治より年上になっちゃっているんだな。

    こんなことを考えるたび、自分の矮小さを思います。僕はこの歳になっても、未だ何かを成し遂げたということはない。そう思うとまた鬱になっちゃうので、あまり深くは考えないようにはしますけれども。今夜はまた太宰治の本でも手繰ろうか。でも、もう眠くなっちゃったな…。
    このエントリーをはてなブックマークに追加 Check


    | 2007/06/19 | 随感 | 23:02 | comments(4) | trackbacks(0) |

    スポンサーサイト

  • 2016.12.30 Friday
  • このエントリーをはてなブックマークに追加 Check


    | 2016/12/30 | - | 23:02 | - | - |

    コメント
    太宰治。
    誰もが一度はハマるという話を聞いたことはあるけど、オイラはハマってない。つうか読んでないからな。
    まがりなりにも文学部だった大学時代、オイラの周りには文学青年がたくさんいて、それこそ太宰治を読む人も多くいたが、オイラは本を読むと眠くなるという困った病気のせいで、そんなカッコイイことが言えない・・・
    • にが
    • 2007/06/20 10:22 PM
    >にがさん
    ありがとうございます。
    太宰治は、出逢ってしまえばもうしょうがないのですが、もはや特に若い人に薦めたりしようとは思いませんね。必須の文学とまでは思わない。しかし出逢う運命にある人は出逢うはずですし、ハマらなくても一向に問題はないですね(笑)。僕もブログでこんなこと書こうとは全然思っていなかったのですが、なんとなしに桜桃忌なんでこうなっちゃいました。

    本当は、桜桃忌から連想される文学忌について、河童忌とか檸檬忌とか菜の花忌とかそういう話を書こうと思ってたんですが思いっきり逸れてしまいました(汗)。
    桜桃忌…忘れてました。
    太宰が好きだというと怪訝な顔をされた
    高校時代。
    時を超えて、実家に帰るたびに読み返す
    人間失格には、いつも新たな発見をしている自分

    私も太宰の歳を超えました。

    行間から漂う雰囲気を出せる文章は未だ、書けていない自分
    破滅へのあこがれさえ抱かせた太宰の偉大さ。

    改めてまた、読んでみたいと思います。
    >アラレさん
    太宰治を読むと、あの頃の自分に引き戻されてしまいます。それはおそらくアラレさんも同じかもしれません。そして、「行間から漂う雰囲気を出せる文章は未だ…」とアラレさんが思われたことと同じことを僕も思い馳せます。
    その、不遜な言い方かもしれませんが「太宰治の文章の巧さ」というものがわかる自分の今の姿に一瞬満足しかけます。少しは僕も成長したのかと。そして、その次の刹那、自分が太宰治の年齢を超えていることに気がつき愕然とするのです。啄木や中也にも同等の感想を持ちますが、太宰治にはなおさらそんなことを思ってしまいます。

    桜桃忌を迎えるたびにそのことを実感し、自分の今居る位置というものを振り返るのでしょう。これからも。諦めきれない自分というものの存在を。
    コメントする
    通りすがり・暇人・名無しなどの呼びかけにくいHNはご遠慮下さい








       
    この記事のトラックバックURL
    言及リンクのないトラックバックは受け付けません ごめんなさい
    トラックバック

    CALENDER

    S M T W T F S
        123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    25262728293031
    << October 2020 >>

    CATEGORY

    ANOTHER BLOG

    メインブログ
    酒・旅・フォーク・歴史・プロレスをテーマにときどき更新


    ちょっと歴史っぽい西宮
    別館・西宮歴史探訪サイト
    凛太郎の自転車操業
    西宮地域ブログ

    PROFILE&BBS&MAIL

    自己紹介です。
    BBS
    掲示板です。
    Mail
    メール送信フォームです。

    NEW ENTRIES

    SEARCH THIS SITE.

    ARCHIVES

    RECENT COMMENTS

    RECENT TRACKBACK

    BLOG PARTS


    RECOMMEND


    MOBILE

    qrcode

    SPONSORED LINKS


    OTHERS


  • フィードメーター - 凛太郎亭日乗


  • ついったー




  • 無料ブログ作成サービス JUGEM